闕腋けってき)” の例文
上着は紺色の闕腋けってきで、頭には折烏帽子おりえぼしかぶり、下には水浅葱みずあさぎ色の段袋を穿くという、これはすべて岡倉覚三先生の趣味から来たものであったが
美術学校時代 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
これは岡倉氏の意匠で学校の正服に採用された闕腋けってきというものだそうで、氏は私に着せてから
それまでの闕腋けってき折烏帽子おりえぼしを止めにして普通の金釦きんボタンにしてしまった。初めに闕腋を恥かしがったのが、今度はこんな金釦になってつまらないという気がしてならなかった。
美術学校時代 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
それまでは例の闕腋けってきである。先生もきちんと時間までに登校し、一定の時間に帰る。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)