間食かんしょく)” の例文
歴としたうちの飼い犬でありながら、品性の甚だ下劣な奴等で、毎日々々朝から晩まで近所の掃溜はきだめ𩛰あさり歩き二度の食事のほか間食かんしょくばかりむさぼっている。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ハサマはすなわち物と物との中間のこと、今いう間食かんしょくをアイダグイ、またはハサグイというのともとは一つである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それにこの人目を忍んで間食かんしょくをするという癖は、何も吾等猫族に限った事ではない。うちの御三おさんなどはよく細君の留守中に餅菓子などを失敬しては頂戴し、頂戴しては失敬している。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ことに砂糖の食べ物が得やすくなってからは、子どもの食事などは回数が多く、茶と茶の中間にまた新たなる間食かんしょくを、ほしがる者さえできていたのであった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それから小さな人たちも母の注意によって、だんだんと間食かんしょくも少なくする習慣をつけられている。砂糖の甘さなども、忘れてしまわねばならぬ時があるかもしれない。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)