長安ながやす)” の例文
長安ながやす奉行ぶぎょう床几席しょうぎせき大股おおまたにあるいていって、あたりの家臣かしんひたいをあつめ、また徳川家の者がひかえているたまりへ使いを走らせた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ふらちな売僧まいすめ、文殊菩薩もんじゅぼさつの勢至菩薩のと、だれがさようなたわごとをしんじようか。あいや一火先生いっかせんせい、ぜひ、咲耶子はこの長安ながやすのほうへ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、うなずいた長安ながやす笑顔えがおを見ると、ふたりはすぐ、かげをけした。さっきの駕籠かごのあとをって夜道をいそいだようすである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それにれてついに家康ほどな人に、生涯の苦杯を飲ませたもの、ここに大賀弥四郎があり、後に、大久保長安ながやすがある。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)