トップ
>
鐚錢
>
びたせん
ふりがな文庫
“
鐚錢
(
びたせん
)” の例文
新字:
鐚銭
「まア、ちよいと、大の男がこんな財布を持つて歩くの。良い膽つ玉ね、
鐚錢
(
びたせん
)
まで入れて六十四文、ホ、ホ、ホ、ホ、だから八さんは可愛いのさ」
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
千兩箱が精々一貫目や一貫五百目そこ/\では、
鐚錢
(
びたせん
)
か、石つころを詰めたくらゐの重さもなく、これが大黒屋の
身上
(
しんしやう
)
とはどうしても受取れません。
銭形平次捕物控:248 屠蘇の杯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「青錢や
鐚錢
(
びたせん
)
を小粒に變へたのも、皆んな秀の野郎の細工さ。秀はあの屋敷の中の樣子が知りたかつたんだ」
銭形平次捕物控:009 人肌地藏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と言つたやうな騷ぎ——、事實、人肌地藏の臺石の上に置いた青錢や
鐚錢
(
びたせん
)
は、時々、丁銀や豆板銀に變つたり、
稀
(
まれ
)
には一分金に變つて居ることもあるのでした。
銭形平次捕物控:009 人肌地藏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「小判は
愚
(
おろ
)
か
鐚錢
(
びたせん
)
一枚入つた財布を持つちや居ない。照吉の方は財布は持つて居るが一文なしだ」
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
襲撃の寸前、聞髮を容れず、
鐚錢
(
びたせん
)
が一枚飛んで來て、曲者の
鬢
(
びん
)
のあたりを
強
(
したゝ
)
かに打つたのです。
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「何を言やがる。同じ細工をするなら、手頃な瓶に
鐚錢
(
びたせん
)
でも詰めてよ、都合の宜いやうに遺言状でも拵へて、埋めて置きア宜いぢやないか。猫の子ほどの智惠もねえ人足共だ」
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
入口の方へは何千貫とも知れぬ青錢と
鐚錢
(
びたせん
)
とを入れて置くとか、土藏三戸前の繩張りの内側は、
悉
(
こと/″\
)
く金藏になつて居て、何萬兩とも知れぬ大判小判が入つて居ると言はれて居りますが
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あの地藏樣に上げた青錢や
鐚錢
(
びたせん
)
、ピカピカする一分金や板銀に變るとよ」
銭形平次捕物控:009 人肌地藏
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
疑ひもなく元のまゝの
眞物
(
ほんもの
)
で、贋物と摺り替へた形跡は少しもなく、あんなに骨を折つて盜つた癖に、
鐚錢
(
びたせん
)
一枚身に着けないのですから、この泥棒の目的ばかりは全く見當も付かないのでした。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大判小判は
愚
(
おろ
)
か、
鐚錢
(
びたせん
)
一枚も出ては來なかつたのです。
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
鐚
漢検1級
部首:⾦
20画
錢
部首:⾦
16画
“鐚”で始まる語句
鐚
鐚銭
鐚一文
鐚助
鐚儀
鐚公
鐚文
鐚一銭