“鋳金（ちゅうきん）” の例文

彼は先（ま）づ画家五人を挙（あ）げ、次に蒔絵（まきえ）、鋳金（ちゅうきん）、彫刻、象牙細工（ぞうげざいく）、銅器、刺繍（ししゅう）、陶器各種の制作者中各（おのおの）一人（いちにん）を選び、その代表的制作品を研究し

江戸芸術論 (新字新仮名) ／ 永井荷風(著)

五日ほど前、伊沢の細君が買物の帰りに資生堂へ寄ると、いつもそこときまっている、ギャラリーの鋳金（ちゅうきん）の手摺に寄った卓で、山川花世がむかしどおりのようすでコォフィを飲んでいた。

蝶の絵 (新字新仮名) ／ 久生十蘭(著)

その火のはたらきをくぐって僕等の芸術は出来る。それを何ということだ。鋳金（ちゅうきん）の工作過程（かてい）を実地にご覧に入れ、そして最後には出来上ったものを美術として美術学校から献上（けんじょう）するという。

鵞鳥 (新字新仮名) ／ 幸田露伴(著)

浮世絵は月岡芳年（つきおかよしとし）を最後として全く絶滅し、蒔絵（まきえ）鋳金（ちゅうきん）の技（ぎ）は是真夏雄（ぜしんなつお）を失ひて以後また見るべきものなきに至りぬ。

江戸芸術論 (新字新仮名) ／ 永井荷風(著)

“鋳金”の意味

《名詞》
鋳金（ちゅうきん / しゅうきん）

金属を鋳ること。鎔かした金属を鋳型に流し込んで型を取り、器などを作ること。鋳物を作ること。
(出典:Wiktionary)

“鋳金”の解説

鋳金（ちゅうきん）は、金属工芸の技術の一つ。鋳造の一種。
湯口（ゆぐち）と呼ばれる入り口から溶解した金属を鋳型（いがた）に流し込み、冷却してから鋳型から取り出し、表面を研磨するなどして仕上げる技術。これによってできたものを鋳物（いもの）という。金属工芸では鋳型は砂型とよばれる方法を主に使う。
(出典:Wikipedia)

鋳	常用漢字 中学 部首:⾦ 15画
金	常用漢字 小１ 部首:⾦ 8画