金商人かねあきんど)” の例文
その貧乏をつけ目で、金商人かねあきんどの吉次などは、私邸へ近づいて来たものだった。おととし頃から出入りしているのだ。来るたびに
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その判官殿と申さるるは、平治の合戦に負け、父を討たれた後みなし子となり、やがて鞍馬くらま寺の稚児ちご、後には金商人かねあきんどの後にくっついて、奥州まで食糧を背負うていった小忰こせがれのことであろう
鉱山かなやまがよいの金商人かねあきんどだの、但馬たじま越えの糸屋だの行脚僧あんぎゃそうなどだのが、ひとしきり母屋おもやでさわいでいたが、思い思いに寝入ったらしく、ともしは母屋を離れた狭苦しい一棟にしか残っていなかった。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)