野爪のづめ)” の例文
ところが、川西の野爪のづめはらにかかると、よしあしや、また低い丘の起伏の彼方に、たくさんな弓の先が見えた。鉾の先もきらめいている。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はい。合戦は今、野爪のづめの沼と丘の間で起っています。——が、首尾は、思うつぼとは申されません。何ぶん、将門の方にも、用意があったようですから」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)