通路とおりみち)” の例文
その横ッチョの木煉瓦張もくれんがばりの通路とおりみちをやはり女に手を引かれながら通り抜けて、奥の行当りのドアを抜けるとヤット肩幅ぐらいの狭い廊下に出ました。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
只今は道路の幅が広くなりずーッと見通せますが、以前は見通しの附かんように通路とおりみち迂曲うねって居りましたもので、スワと云うと木戸を打ち路次を締める
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
前の通路とおりみちを、見事な女乗物を真中に盛装した女中たちが附添うて、その前後には侍や足軽たちが固めて、馬場の庭から、それぞれの邸へ帰るものらしい。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)