“這這”の読み方と例文
読み方割合
ほうほう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
博士は二人に散々やつつけられて悲鳴を上げる根気も失つてゐたが、辛うじて僕達の手を振り切ると這這ほうほうていで死者狂ひに丸まり乍ら、ひた走りに森の中へ駈け込んで行つた。
霓博士の廃頽 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
と——なほも図に乗つてカチンと身構え、おでこを光らせていい気持の総江の顔へ、降伏のしるしに笑ひを残し、わざと——這這ほうほうの体をしてバタバタと跫音高く、駄夫は二階へ駈け登つた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)