込上こみあが)” の例文
伴藏の女房おみねは込上こみあが悋気りんきの角も奉公人の手前にめんじ我慢はしていましたが、或日あるひのこと馬をいて店先を通る馬子を見付け
私はそこへ、ガクッとくびを折ると、熱い頬を押しつけた、そして、ひしとその濡れた垣を抱しめた……。と同時に、不思議にも込上こみあがるような微笑を感じて来た。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
村尾もまた、どうこらえても込上こみあがって来てしまうらしい微笑を、口のへりにふるわせていた。
宇宙爆撃 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
おみねは込上こみあが悋気りんきを押え、夜延よなべをして伴藏の帰りを待っていますと