“轍鮒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てっぷ75.0%
てつぷ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これならば豪華船のサロンに備えつけて、シガーでも吹かしながら測定出来るので、潜水艦の中で酸素かイオンかの足りない空気に轍鮒てっぷの苦しみをめるのとは大変なちがいである。
地球の円い話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
だが、慨然としてつぶやいただけではいられない、事急に迫って、轍鮒てっぷのような境涯に置かれているお雪ちゃんの叫びを聞くと、まず、為さねばならぬことは、せてこれに赴くということです。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ところで、はからずも貸主が君と云ふので、轍鮒てつぷの水を得たるおもひで我々が中へ入つたのは、営業者の鰐淵として話を為るのではなくて、旧友のはざまとして、実は無理な頼も聴いてもらひたいのさ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)