走使はしりづか)” の例文
そのしゃがれ声の走使はしりづかいは、それだけの食事をとった後に一つの長腰掛に窮屈そうに腰掛けながら、ついうとうとと居睡りしかけたが、その時、声高なざわめきの声が起り
たゞ/\牛馬の如く和尚の命に従ひて、此寺の活計なりはひ走使はしりづかひなぞを一心に引受け居り候ひし者。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
テルソン銀行の戸外に——呼び入れられる時でなければどうあっても決して入ることのない——時には門番になり時には走使はしりづかいになる、雑役夫が一人いて、その銀行の生きた看板になっていた。