“貼板”の読み方と例文
読み方割合
はりいた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし——そうは答えても、決して心は平静であり得なかった証拠には、もう乾きぬいて、風にも剥(は)がれかけている貼板(はりいた)の物を——さすがに彼女も二晩ほど仕舞い忘れていた。
思い出もいまは古い、小紋(こもん)の小切れやら、更紗(さらさ)の襤褸(つづれ)や、赤い縮緬(ちりめん)の片袖など、貼板(はりいた)の面には、彼女の丹精が、細々(こまごま)と綴(つづ)られて、それは貼(は)るそばから、春の陽に乾きかけていた。