貴所きしょ)” の例文
「破壊、放火、殺人というような殺伐なことは大嫌いでござる。こういう意味から云う時は、勿論貴所きしょ方の計画を、快く思うことは出来ませんな」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「杉田氏! 昨夜は、貴所きしょの肝煎りで使いを下さったそうで、ありがたく存じおる。お陰で、かような会いがたき企てにあずかり申して、大慶に存じおるところでござる」
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
貴所きしょの矢は早まったのだ。何故、懸声かけごえの先に射ったか。」
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
「残念ではあるが、そう覚悟して御座ござった。貴所きしょは?」
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
「さよう、貴所きしょ様と同じようにな」
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)