貨車くるま)” の例文
「いやそのお案じには及びませぬ。李固りこ貨車くるまをつけて先に帰してやり、まずお宅さまへ、無事なご消息さえ伝言させておかれさえすれば」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
数珠じゅずつなぎの人と馬とそして貨車くるまとを追い立てていたのは、挿翅虎そうしこ雷横らいおうであり、また美髯公びぜんこうの朱同であった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「よけいな心配はせんでもいい。馭者ぎょしゃ、人夫、あきない物の貨車くるまなど、なにしろ大勢を連れての旅だ。おまえはその方の係としてそのため連れて来た者だ。気をつかうならそっちへ頭を向けていろ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)