“袢天”の読み方と例文
読み方割合
はんてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その茶店の前の往来へ、例の袢天はんてんとどてらのあいが出て、やにだらけの歯をあらわにさらしながらしきりに自分を呼んでいる。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
袢天はんてんの袖に、カガシのように手を通しながら、漁夫が段々を上ってきて、ハッチから首を出した。首を出したまま、はじかれたように叫んだ。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
あおるように車台が動いたり、土工の袢天はんてんすそがひらついたり、細い線路がしなったり——良平はそんなけしきをながめながら、土工になりたいと思う事がある。
トロッコ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)