衣帽いぼう)” の例文
鳴海絞なるみしぼり兵児帯へこおびを締めて芋粥いもがいに寒さをしのいだ時代と、大学を卒業して相当の尊敬を衣帽いぼうの末に払わねばならぬ今の境遇とを比較する事を知らない。書物は学者に取って命から二代目である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)