蟹江川かにえがわ)” の例文
よほど近づいてみないと、ちょっと気づかないが、丘の崖や大樹をめぐって、蟹江川かにえがわの水を引いたほりが、自然の古池のように蒼い水草がいっぱいなのだ。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もう蟹江川かにえがわ筏川いかだがわ鍋田川なべたがわ——そして木曾川きそがわ口へかけてまで、数里の海岸線は、防柵ぼうさくいまわし、塹壕ざんごうをほり、障碍物しょうがいぶつをおき、全隊、汗みどろに、働いている。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、矢矧川やはぎがわを舟で下り、大浜から半島の半田へ上がる。そして常滑とこなめからふたたび舟便で海をよぎり、蟹江川かにえがわさかのぼって、蜂須賀村まで帰ろうという道どりを取ったものである。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、市松が、ことし十四になったばかりの正月、蟹江川かにえがわの支流で、他家よそ中間ちゅうげんを斬った。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)