蛤屋はまぐりや)” の例文
堤の上の小さい松の並木、橋の上の人影までが、はっきり絵のように見える。自分は永代橋の向岸むこうぎしで電車を下りた。その頃はほとん門並かどなみに知っていた深川の大通り。かど蛤屋はまぐりやには意気な女房がいた。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)