“藤兵衛”の読み方と例文
旧字:藤兵衞
読み方割合
とうべえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「沼津の女衒ぜげん藤兵衛とうべえとやらいう人が連れて、江戸の新吉原とかへ売られたと聞いただよ、おらもうそれを聞いたら姉さが可哀そうで、可哀そうで飯ものどへ通んねえだ」
暗がりの乙松 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「誰だい。」といった藤兵衛とうべえは、匍匐はらんばいになって、胸の下に京伝の読本よみほんが一冊、悠々と真鍮環しんちゅうわの目金を取って、読み懸けた本の上に置きながら、頬杖ほおづえを突いたままで、皺面しわづらをぬっ!
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きまった先は日本橋横山町の島田藤兵衛とうべえといって、大名道具を扱う店だということだった。
落葉の隣り (新字新仮名) / 山本周五郎(著)