藁御堂わらみどう)” の例文
雨露次は、藁御堂わらみどうきざはしを、這うように上った。歩く力もなかったのである。そして、暗い御堂の扉をあけた。舟底に病んでいたとおりな寝すがたが、すぐ彼の眸をただらした。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)