薬研形やげんがた)” の例文
その隣座となりざに、どたりと真俯向まうつむけになった、百姓てい親仁おやじは、抜衣紋ぬきえもんの背中に、薬研形やげんがたの穴がある。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
からでないと曳上ひきあげられなかった……雨降りには滝になろう、縦に薬研形やげんがた崩込くずれこんで、人足の絶えた草は、横ざまに生え繁って、真直まっすぐつえついた洋傘こうもりと、路の勾配との間に、ほとんど余地のないばかり
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)