薏苡くさだま)” の例文
ふくろう木槵樹もくろじゅの梢を降りて来た。そして、嫁菜よめなを踏みながらむらが薏苡くさだまの下をくぐって青蛙あおがえるに飛びついた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
そうして、王宮からは、もそろ諸白酒もろはくざけが鹿や猪の肉片と一緒に運ばれると、白洲の中央では、薏苡くさだまの実を髪飾りとなした鈿女うずめらが山韮やまにらを振りながら、酒楽さかほがいうたうたい上げて踊り始めた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)