葦雀よしきり)” の例文
葦雀よしきりが鳴きます。町家や工場の眺めに遠ざかるほど沼は広くなって来ます。水鳥のかいつむりがみよしの方に、暢達な水の世界からのご機嫌伺いのように潜っては水面に小さな黒い頭をもたげます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)