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色相
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しきそう
ふりがな文庫
“
色相
(
しきそう
)” の例文
散るも咲くも、死ぬも生まるるも、ふかく観じてみれば、宇宙一円の中の、春秋の
色相
(
しきそう
)
のみ。……おもしろの世かな。さようにも思われます。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
金屏
(
きんびょう
)
を背に、
銀燭
(
ぎんしょく
)
を前に、春の宵の一刻を千金と、さざめき暮らしてこそしかるべきこの
装
(
よそおい
)
の、
厭
(
いと
)
う
景色
(
けしき
)
もなく、争う様子も見えず、
色相
(
しきそう
)
世界から薄れて行くのは
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
世のあらゆる
音騒
(
おんそう
)
色相
(
しきそう
)
をあたかも春秋の移りのように諦観しきっているのだろうか、子の十内と、孫の幸右衛門のあいだに、ちょこなんと低く坐って、うす眼をふさいでいた。
日本名婦伝:小野寺十内の妻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小野さんは
色相
(
しきそう
)
世界に住する男である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
目に見えないほどずつ、陽が沈み、雲の
色相
(
しきそう
)
が、変ってゆくだけだ。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“色相”の意味
《名詞》
肉眼で見ることができる姿や形。
色調。色合い。
(出典:Wiktionary)
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
“色相”で始まる語句
色相界
色相図
色相世界