色男いろおとこ)” の例文
みんな、おいらこそ江戸えどばん色男いろおとこだと、いわぬばかりのかおをして、りッかえってる野郎やろうぞっきでげさァね。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
当時の自分の情調とは似ても似つかぬ事が書いてあったので、こんなやにっこい色男いろおとこ大嫌だいきらいだ、おれは暖かな秋の色とその色の中から出る自然のが好きだと答えてくれとはたのものに頼んだ。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「はははは。邪間じゃまだてするわけじゃござんせんが、御覧ごらんなせえやし。おせんちゃんは、こんなにいやだといってるじゃござんせんか。若旦那わかだんな色男いろおとこかおがつぶれやすぜ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)