舌嘗したな)” の例文
非凡な素質に惠まれた、稀代の妖婦お妙をうしなつて、佐渡屋金兵衞は惜しさうに舌嘗したなめずりをするのです。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
この酒好きらしい用人は、一と月半前の盛宴を思ひ出して舌嘗したなめずりなどをするのです。
「腹を減らして、舌嘗したなめずりをしながら、打揚花火にノド佛をのぞかせたつて、面白かありませんよ。棧敷さじきや舟の人達のやうに、腹一杯になつたところで、玉屋アと來るから恰好がつくんで」
膳を引かせて番茶を入れて、八五郎は呑み足りなさうな舌嘗したなめずりをします。
舌嘗したなめずりをして居やがる。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)