“興梠”の読み方と例文
読み方割合
こうろぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五郎は福兵長と、興梠こうろぎという酒好きの二等兵曹をつれて、しばしば宿舎を抜け出て、酒宴しゅえんを開いた。アルミの食器に一号アルコールを半分ほど入れ、マッチで火をつける。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
興梠こうろぎが言った。おそらく福は双剣石に泳ぎ着き、ここに戻らずに近くの岸へ上り、陸路を歩いて宿舎に戻ったんじゃないか。そんな想像を興梠は立てたが、五郎は黙っていた。へんな予感があった。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
水をかき分けながら浜へ上る。岩かげから興梠こうろぎの声がした。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)