臥竜がりょう)” の例文
旧字:臥龍
臥竜がりょう。おれは、考えることをしている。ひるあんどん。面壁九年。さらに想を練り、案を構え。雌伏しふく。賢者のまさに動かんとするや、必ず愚色あり。熟慮。潔癖。凝り性。
懶惰の歌留多 (新字新仮名) / 太宰治(著)
名利に恬淡てんたん出世を望まず、そのため田舎へ引っ込んではいるが剣客中での臥竜がりょうである。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
梅などは描いたような臥竜がりょうの姿をかたちづくっているが、ぜんたいとして見ると統一がなく、一本ずつがりぬきの木であることによって、互いにその値打と美しさを相殺そうさいしあっている
滝口 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)