老松奇檜ろうしょうきかい)” の例文
彼方此方かなたこなたにむらむらと立なら老松奇檜ろうしょうきかいは、えだを交じえ葉を折重ねて鬱蒼うっそうとしてみどりも深く、観る者の心までがあおく染りそうなに引替え、桜杏桃李おうきょうとうり雑木ざつぼくは、老木おいき稚木わかぎも押なべて一様に枯葉勝な立姿
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)