“翅音”の読み方と例文
読み方割合
はおと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のみならずその時一匹の蜂は、斜に床の上へ舞ひ下ると、鈍い翅音はおとを起しながら、次第に彼の方へ這ひ寄つて来た。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と思ふ間にくるッと起きあがり、そのまゝ空中に飛びあがると、ブルルンといふ翅音はおとを立てながら、お縁を飛び出して、庭の空にまひあがつてしまひました。
かぶと虫 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
ある時、今天井に舞ひ上つたと見たジガ蜂が、「ぶあん」といふやうな翅音はおととも思へぬやうな大きな音を立てたかと思ふと、急降下で、一直線に落ちて来たことがあつた。
ジガ蜂 (新字旧仮名) / 島木健作(著)