網扉あみとびら)” の例文
暁方あけがた、部隊長室から呼びに来た。跫音あしおとが階段を登り網扉あみとびらを叩く前に、落葉のみちを踏んで来る靴の気配で、彼は既に浅い眠りから浮上するようにして覚めていた。当番兵の佐伯の声である。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)