紫赤色しせきしょく)” の例文
見ると、彼の美しい顔の半面は、薄気味の悪い紫赤色しせきしょくを呈している。それよりも、信一郎の心を、おびやかしたものは、唇の右の端から、あごにかけて流れる一筋の血であった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)