粒立つぶだ)” の例文
土産みやげはただはち切れさうに熟した葡萄の一と籠——この粒立つぶだつた葡萄の實にお鳥の張り詰めた血の若々しさを偲びつつ、渠はやツと目ざした汽車に乘ることが出來た。
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
紋也の耳へ粒立つぶだって、今は聞こえて来るようになった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)