祭文語さいもんかた)” の例文
秋風が吹いて、収穫とりいれが済むころには、よく夫婦の祭文語さいもんかたりが入り込んで来た。薄汚うすぎたない祭文語りは炉端ろばたへ呼び入れられて、鈴木主水もんど刈萱かるかや道心のようなものを語った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ある時は、祭文語さいもんかたりのために散々さんざんに食われて、ほうほうのていで逃げました。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼は後で支柱夫に出世したけれど、外に、島根の方から流れて来ている祭文語さいもんかたりの義眼いれめの男や、夫婦者の坑夫が二組、まむし酒を売るテキヤ、親指のない淫売婦、サーカスよりも面白い集団であった。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)