“神津”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうづ83.3%
かうづ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神戸の信者で、神戸の教会の為めに、田中に学資を出してくれている神津こうづという人があるのですの。その人に、田中が宗教は自分には出来ぬから、将来文学で立とうと思う。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
牛乳風呂で知られた神津こうづ牧場は、あたりの山の起伏が大まかで、附近一帯と共にのびのびした愛すき高原の風貌を呈している。昔の名高い望月の牧場なども、十キロばかり離れて西に在る。
高原 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
やがて、僕は身體の向きを變へて北方を眺めた。青い。何もかも青い。神津かうづ島、式根しきね島、にひ島が間を置いてつらなつてゐる。その彼方には伊豆半島あたりなんだらうが、紫紺色に煙つてゐて何も見えない。
南方 (旧字旧仮名) / 田畑修一郎(著)