真向まむかい)” の例文
旧字:眞向
私の小屋と真向まむかいの……金持は焼けないね……しもた屋の後妻うわなりで、町中の意地悪が——今時はもう影もないが、——それその時飛んで来た、燕の羽の形にうしろねた
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
建込たてこんだ表通りの人家にさえぎられて、すぐ真向まむかいに立っているの高い本願寺の屋根さえ、何処どこにあるのか分らぬような静なこのへんの裏通には、正しい人たちの決して案内知らぬ横町よこちょうが幾筋もある。
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)