眇目めっかち)” の例文
○「へえー、おい鐵、此方こっちへ寄れ、ちょいと見るとい女だが、能く見ると眇目めっかちで横っつらばかり見た、あゝいう事があるが、矢張やっぱり其のたちなんでしょう」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それに並んで寝床が二つ延べられ、四人の抱えが手足を縮めてやすむのだったが、次ぎの三畳にも六人分の三つの寝床が敷かれ、下の玄関わきの小間では、奈良なら産まれの眇目めっかちばあやと
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「何んだえ、その一と目千両というのは。眇目めっかちが千両箱の夢でも見たと言うのか」
開いていりゃア、間違いもなく眇目めっかちにされたが、幸いつぶっていたから、眉からまぶたへかけて恐ろしい傷だ。球も少しはやられたかも知れないが、白眼だから、傷になっても、見えなくなるような事はあるまいと外科は言うよ