直接じきじき)” の例文
「へえ」音松は一寸五分ほど前へ出ながら、「急のお召しで、何の御用かと宙を飛んで参りました。わっしみてえな者に、直接じきじきのお眼通りで、何とも——」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
こはそも華族の御身おんみとして、かったいものの屠犬児に、直接じきじき御面会おあいは心得ずと、矢島は思えど、主命なれば、きたれ、とかれさしまねきて、庭口より露地へ廻れば、夫人は縁側にしとねを移して
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)