目論もくろみ)” の例文
動物の中には理性を賦与されているものもいるという議論に非常に都合のよくなる目論もくろみを、禁止するところのあの軍律を、読み聞かせたのだ。
しかし、あの遺言書では、その考えはハイドという男の陰険な入れ知恵から出ていたのであった。それは全く余りにも明白な怖ろしい目論もくろみをもってそこに揷入されたのだ。
ば受取一先美濃國みのゝくにへ立歸らんと天一坊は大膳右門うもん遠藤屋彌次六との三人を同道して常樂院じやうらくゐんへ歸り來りて右の首尾しゆびを物語れば常樂院もさらば拙僧せつそうも一目論もくろみして見よと庚申待かうしんまち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ところで、私がともかく帰ってくるつもりなら——ただ例の人と散歩するだけの目論もくろみなら——サン・トゥースタッシュに迎えにくるように頼むなんてことは利口なことじゃない。
私は真暗まっくらになるのを待っために腰を下して坐り、堅パンをたらふく食べた。その夜は私の目論もくろみには万に一つという誂え向きの夜だった。霧はその時は空をすっかり蔽うていた。
もしおれに邪慳じゃけんな女房さえなかったならだ、そいからこの可哀かええそうな子供に邪慳なおっ母さえなかったならばだ、おれあ、先週なんざあ、悪いように祈られたり、目論もくろみの裏をかかれたり