白隠和尚はくいんおしょう)” の例文
旧字:白隱和尚
片側には書物が少々詰めてある。一番上に白隠和尚はくいんおしょう遠良天釜おらてがまと、伊勢物語いせものがたりの一巻が並んでる。昨夕ゆうべのうつつは事実かも知れないと思った。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
白隠和尚はくいんおしょうはその檀家だんかの娘が妊娠して和尚おしょう種子たねを宿したと白状したとき、世人からなまぐさ坊主ぼうずと非難されても、平然として
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
すなわち白隠和尚はくいんおしょうの態度のごときはごろの修養ある者でなければ、為すべきことでない。かく言えば、前に説いたことと矛盾むじゅんするらしく思われるがそうでない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
白隠和尚はくいんおしょうの弟子の東嶺とうれい和尚とかいう人の編輯へんしゅうしたもので、重に禅を修行するものが、浅い所から深い所へ進んで行く径路やら、それに伴なう心境の変化やらを秩序立てて書いたものらしかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)