癡重ちちよう)” の例文
わが譜の翼を借したれども、癡重ちちようなるかの曲はつひに地に墜ちたりと云はむ。
昼は講堂や Laboratoriumラボラトリウム で、生き生きした青年の間に立ち交つて働く。何事にも不器用で、癡重ちちようといふやうな処のある欧羅巴ヨオロツパ人をしのいで、軽捷けいせふに立ち働いて得意がるやうな心も起る。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)