“癡翁”の読み方と例文
読み方割合
ちおう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この雲煙邱壑うんえんきゅうがくは、まぎれもない黄一峯こういっぽうです、癡翁ちおうを除いては何人なんぴとも、これほど皴点しゅんてんを加えながら、しかも墨をかすことは——これほど設色せっしょくを重くしながら、しかも筆が隠れないことは
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これは癡翁ちおう第一の名作でしょう。——この雲煙の濃淡をご覧なさい。元気淋漓りんりじゃありませんか。林木なぞの設色せっしょくも、まさに天造てんぞうとも称すべきものです。あすこに遠峯が一つ見えましょう。
秋山図 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)