疵所きずしょ)” の例文
さて長二と兼松は温泉宿藤屋に逗留して、二週ふたまわりほど湯治をいたしたので、たちま効験きゝめあらわれて、両人とも疵所きずしょいたみが薄らぎましたから、少し退屈の気味で
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ええ、ござりますとも、人足ひとあしも通いませぬ山の中で、雪の降る時白鷺しらさぎが一羽、疵所きずしょを浸しておりましたのを、狩人の見附けましたのが始りで、ついこの八九年前から開けました。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
疵所きずしょは?」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)