“畸形（かたは）” の例文

不健全、不健全——今日の新しい出版物は皆な青年の身をあやまる原因（もと）なんです。その為に畸形（かたは）の人間が出来て見たり、狂見（きちがひみ）たやうな男が飛出したりする。

破戒 (新字旧仮名) ／ 島崎藤村(著)

この兒をさほど欲（ほ）しと思はゞ、直に連れて歸りても好し。若し肋（あばら）二三本打ち折りて、おなじやうなる畸形（かたは）となし、往來（ゆきゝ）の人の袖に縋らせんとならば、それも好し。

即興詩人 (旧字旧仮名) ／ ハンス・クリスチャン・アンデルセン(著)

卓には麺包（パン）あり、莱菔（だいこん）あり。一瓶の酒を置いて、丐兒（かたゐ）あまた杯（さかづき）のとりやりす。一人として畸形（かたは）ならぬはなし。いつもの顏色には似もやらねど、知らぬものにはあらず。

即興詩人 (旧字旧仮名) ／ ハンス・クリスチャン・アンデルセン(著)

戸に近き二人三人は蔭になりて見えわかず。話は我上なり。我胸は騷ぎ立ちぬ。あの小童（こわつぱ）物の用に立つべきか、身内に何の畸形（かたは）なるところかある、と一人云へば、をぢ答へて。

即興詩人 (旧字旧仮名) ／ ハンス・クリスチャン・アンデルセン(著)

“畸形”の意味

《名詞》

「奇形」の別表記。
(出典:Wiktionary)

“畸形（奇形）”の解説

奇形（きけい、畸形・畸型とも）とは、主に生物が先天的に肉眼形態上の異常を持っていることを指す。その結果として機能障害をきたすこともある。また、形態上の異常ではない疾患（純粋な機能異常である）精神発達遅滞や内分泌障害は奇形とは呼ばれないことが多いが、これらが奇形に合併することも多い。
なお、「奇形」という語は「めずらしい形」が原義である。例えば芸術作品などにおいて、標準から大きく外れた形態を持つ作品などを「奇形」と表現することもある。
(出典:Wikipedia)

畸	漢検1級 部首:⽥ 13画
形	常用漢字 小２ 部首:⼺ 7画