田面たづら)” の例文
田面たづらの氷もようやくけて、彼岸の種きも始まって、背戸せどの桃もそろそろ笑い出した頃になると、次郎左衛門はそわそわして落ち着かなくなった。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ふと頭を上げて外を見ると、田面たづらの闇を、螢が光の線を引いて飛んだ。蚊の群もよほど少くなつてゐる。
生活の探求 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)
朝目覺さやにすがしきこのごろは田面たづらも畑もあをよひと色
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝目覚さやにすがしきこのごろは田面たづらも畑もあをよひと色
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)