甄氏しんし)” の例文
だが、曹叡にも、一面の薄幸はつきまとった。母の甄氏しんしちょうはようやくせて、郭貴妃かつきひに父曹丕そうひの愛が移って行ったためである。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これにもとづいて、三重臣は、曹叡そうえいを後主と仰ぎ、また曹丕に文帝とおくりなし、先母后せんぼこう甄氏しんしには、文昭皇后の称号を奉った。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母は、甄氏しんしむすめである。傾国の美人であるといわれて、初め袁紹えんしょうの二男袁煕えんきの夫人となったがそれを攻め破ったときから、曹丕の室に入り、後、太子曹叡を生んだのであった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曹操はふと、娘の甄氏しんしを見て、その天麗の美質におどろきながら
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)