王様キング)” の例文
旧字:王樣
ですから、もし、ハートの王様キングという一言を、貴女の心臓が語るとおりに解釈して、算哲博士を右側に心臓を持った特異体質者だとすればです。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ふと気がついてあたりを見廻すと、私はまだうす暗い石油ランプの光を浴びながら、まるであの骨牌かるた王様キングのような微笑を浮べているミスラ君と、向い合って坐っていたのです。
魔術 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
よくよく王様キングを思いつめていたんだな。……それにしても古風なことをするじゃないか。どこからそんなことを教わって来やがったんだろう。まさか、お前が教えたんじゃあるまいな
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「いいえ、算哲様なら、ハートの王様キングでございますわ」と伸子は反射的にそう云った後で、一つ大きな溜息をした。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
すると不思議にもその骨牌かるた王様キングが、まるで魂がはいったように、かんむりをかぶった頭をもたげて、ひょいとふだの外へ体を出すと、行儀よく剣を持ったまま、にやりと気味の悪い微笑を浮べて
魔術 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
貴女は何故、算哲博士の心臓のことを考えていられるのですか、あの大魔霊デモーネン・ガイストを……ハートの王様キングとは。ハハハハ久我さん、僕はラファテールじゃありませんがね。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
王様キング。」
魔術 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)