猿又さるまた)” の例文
ちょっと思案してから兵古帯へこおびをぐるぐるほどき、着物まですっぽり脱いで、シャツと猿又さるまただけの姿になり
火の鳥 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「……猿又さるまたはいてるんだとよ。竹田がいきなりそれを力一杯にさき取ってしまったんだども、まだ下にはいてるッて云うんでねか。——三枚もはいてたとよ……」男がくびを縮めて笑い出した。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)