狼煙筒のろしづつ)” の例文
竹童、龍太郎から受けとった狼煙筒のろしづつを、ふところにおさめると、またまえにでてきた笹叢ささむらのなかへ、ガサガサとくまの子のように姿をかくしてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かたわらの狼煙筒のろしづつへ火を落すと、轟音ごうおん一声、門楼の宙天に黄いろい煙の傘がひらいた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
竹童は、やっと片手をふところへ入れて、龍太郎からわたされてきた、狼煙筒のろしづつをかたくつかんだ。そして、わしの腹がちょうどその火の上へいめぐってきたとたんに、ポーンと下へ投げおとした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と龍太郎が、狼煙筒のろしづつを、竹童の手へわたして
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)